あなたの中の響きが、世界の声になる。
あなたは、ことば・音・色・かたちを通して、他者の想いを受け取り、ていねいに外へ運ぶ人。
主役を自分にしない。光を当てるのは、語られずにいた物語。
沈黙の間(ま)まで含めて編集し、やさしく届く線路を敷いていく。
その仕事は、世界の温度を一度だけ上げる。
セカンドライフのすすめ(リタイア後)
- “声の収蔵庫”づくり:地域の記憶(職人・漁師・看護師・移住者など)を短いインタビュー+写真+3行の要約でアーカイブ。著作権と同意の扱いをテンプレ化して運用。
- マイクロ・ドキュメンタリー:3〜5分の“一人称ドキュメンタリー”を月1本。話者の息づかいと環境音を残し、テロップは最小限。
- 寄稿の橋渡し:語り手の原稿を共同編集し、広報誌・ZINE・学校新聞に寄稿。あなたは黒子の編集者。
若い人への進路ヒント
- 倫理と編集が核。取材同意、引用、表現の二次被害を学ぶ(情報倫理/出版実務/広報法務)。
- 記録→編集→公開→フィードバックの小さな循環を高速で回す。録音・整音・字幕・サムネの基礎は早めに体得。
- フォーマットを決めると続く:〈1分証言/3分ドキュメント/10枚スライド〉の三段構えで展開。
万博ヒントになるかもしれないパビリオン
- 英国館:小さなアイデアが結集して世界を変える——“声を集め編集する”あなたの作法と響き合う展示思想。設計はWOO Architects、再利用可能なモジュール構造。
- アラブ首長国連邦館:日常から宇宙へと連なる物語を、デジタル×素材で多層的に体験させる“語りの建築”。デートパームを核に、没入型ストーリーテリングを展開。
YouTuber適性 & おすすめジャンル
- ジャンル:当事者の声シリーズ(1分証言)/朗読と環境音/“言葉の編集術”解説/小さな町のヒーロー紹介。
- 撮り方:固定2カメ(話者の顔+手元/仕事場)。間(ポーズ)を切り過ぎない。BGMは-20dB以下、聞こえるのは“現場の空気”。
- 企画例:「この街を支える無名の手」「1分で届く告白」「写真1枚から始める人生史」。
現代的な仕事アイデア
- コミュニティ・ストーリーテラー(自治体・学校・医療の広報に“人の物語”を導入)
- ナラティブ・デザイン/展示編集(ミュージアム・企業展示の語り設計)
- インクルーシブ広報の監修(やさしい日本語・多言語・字幕・手話・音声ガイドの方針づくり)
- ブランド“ボイス”コーチ(企業やNPOの発信トーンを整える)
人に流されない余暇のすすめ
- “聞く散歩”:30分、街の音をただ録る。帰宅後、3語でタグ付け。自分の“聴覚の癖”を知る。
- 言葉の写経:尊敬するスピーチや歌詞を手で写し、息継ぎの位置を体で覚える。
- サウンドレター:月に一度、誰か一人へ1分の“音の手紙”を贈る(環境音+一行)。伝える喜びを静かに保つ。