天然石あれこれ

天然石のハロウィン!10月新着ストーンと驚き価格を大公開

天然石好きの皆さん、こんにちは!

今回は天然石の新着時期と参考価格について、一緒に勉強してまいりましょう!

10月は天然石業界の謂わばハロウィン

10月、天然石界の大切な時期
10月と聞いて、多くの人が紅葉やハロウィンを思い浮かべるかもしれません。
ただ、天然石愛好家にとっても、
大きなイベントと言える時期です。

本来10月には感謝祭という大きなイベントがあります。
これは色んな収穫物、天の恵みに感謝する習慣です。
日本でも各地でお祭りがあり、
山や海の神へ恵への感謝する点では同じでしょう。

そして、天然石業界では、
新登場の石が一気に出てくる、
新着の時期なのです。

なので、ぜひ注目したいですね。

ところで何故、10月が天然石業界にとって大事な時期なのでしょうか?

年間収益のピークを迎える12月への布石

さて、この10月の特別さは、どこから来るのでしょうか?

実は、12月のクリスマスシーズンに向けて、
業界全体が最もアクティブになるのがこの時期。
そして、11月から1月までの3ヶ月間で、
年間の収益のほぼ半分を占めることが世界の流れです。

実は宝石が一番売れるのは12月、
クリスマスの頃がピークと長年のデータが示しています。
そして、実際、11月、12月、1月の3ヶ月で、
年間の半分の売り上げを占めるのも事実です。

そのピークになる12月を見越して、
宝飾関連の新着がお目見えになるのが、
毎年10月なのです。
なので、石好きにとって10月はワクワクドキドキです。

※ただし、これは装飾アクセサリーとしての天然石の話。
置物や原石系は重いので、あまり産地から離れず、
産地から近い場所の各国のミネラルショーで展示されます。

インド、宝石業界の大きな流通の中心

歴史を辿れば、
インドは宝石や天然石の大きな流通の中心を担ってきました。
インドでは紀元前から天然石を装飾だけでなく、
治療薬、絵の具としての使用が栄えていました。
その伝統的な技術と情熱が今も受け継がれているのです。

また、価格低下を抑制するために流通量を監視するなど、
インドの宝石業界の動きは世界から常に注目されています。
実際、2023年9月からダイヤモンドの市場価格低下を抑えるために、
インド貿易団体がインド国内のダイヤ輸出を停止するように求めました。
実際の記事

いずれにしても天然石業界では10月は特別です。
多くの天然石の取引が行われ、
新しい石やコレクションが市場に登場するこの時期は、
天然石愛好家にとってとても大事なのです。

毎年、新しい名称の石がサプライズデビュー

天然石の世界は絶えず進化しています。
新しい産地や名前の石が毎年のように発表され、
私たちを驚かせてくれます。

しかし、よく観察すると、
全く新しい鉱物などはほぼ出てきません。

しかし、産地によって微妙な色合いや模様、
集合鉱物の混入割合などの違いで、
これまでとは全く違う外見の天然石がお目見えします。

その発表時に関わった人たちは、
自分たちだけの天然石ということをアピールする為に、
産まれてきた子供の名付けをするように命名します。

常に新しい発見と感動が待っているのが、
この業界の魅力ですね。

自分の気に入った石は推しの気分で!

色が僕に似てるの!

インスピレーションを感じる石を見つけたら、
その石を自分の「推し」として応援する気持ちで楽しむのはいかがでしょうか?

その後の流通量、人気などで価格は安定しないかも知れません。
しかし、自分が綺麗!面白い!と感じる石である事がまずは大事。

自分だけのお気に入りを見つけるのは、天然石を楽しむ一つの方法です。

今回のニューアライバルと参考価格

というわけで、
今回は特に珍しい天然石を中心に仕入れて参りました。
あまり流通していないので、参考価格も付け加えて紹介して参ります。

どうぞ一緒に楽しんで行きましょう!

1.アトランティサイト

こちらのストーンは
まるでドラクエの荒野に紫の毒の沼があるように見える模様の天然石です。

鉱物的には、
スティクタイトインサーペンティン
サーペンティンをベースに、
毒の沼に見える紫のスティクタイト。

産出されたのがタスマニアで、
9000年前に現存したアトランティス大陸と、

現在存在しながら、
生物学的にもガラパゴス化した特異な経緯のタスマニアに因んで名付けられた天然石。
流通価格は廉価なクラスでグラム200円程度。
画像のような光沢のある表面ツヤツヤの高品質クラスは400円前後まで上がることも。

2.メキシカングリーンオパール

こちらのストーンは以前から流通しており、
鉱物としては珍しくはないのですが、
今後、別格視されそうなメキシコ産出のグリーンオパールです。

様々な色のコモンオパールがあり、
イエローオパール、
ブルーオパール、
ピンクオパールなどと同じように
このグリーンオパールも遊色の見られないコモンオパールの一種です。

しかし、このグリーンオパールは、
オパールのタンパク質成分にノントロナイトが絶妙に混ざり込み、
複雑な模様や光を透過する姿を見せてくれます。
外見的にはグリーンバージョンのメルリナイトといった感じにも見えます。

まだ、ほとんど流通されておらず、グラム400円程度とまずまず高価。
もしかすると今後もっと高くなるかも知れません。

3.クレイジーレースアゲート

色合いが斬新で、
アゲート特有の縞模様がより印象的なことから、
クレイジーレースアゲートと呼ばれています。

こちらはメキシコ産ですが、
他の地域でも産出されます。
しかし、より個性的で色彩豊かなのがメキシコ産です。
参考価格はグラム300円前後。

4.サニームーンストーン

アフリカ産のオレンジ色のムーンストーンです。
ほとんどサンストーンと見分けがつきませんが、アベンチュレッセンスが大人しめで、柔らかい印象があります。
しかしながら、やっぱりサンストーンと言っても分からないくらいです。

この辺りのこだわりが、
天然石の魅力なのかも知れません。
産出業者の意思を尊重して、サニームーンストーン。

参考価格はグラム200〜400円。
表面の傷や光沢がクラス分けの鍵。

5.スティックアゲート

内包物が棒状であることから名付けられたアゲート。

内包物が棒状でない場合も多くありますが、産出されたスティックアゲートから削り出されたものは全てこの名で流通する為です。
なので、見分けるときは棍棒のような内包物がハッキリあるものがオススメです。
参考価格はグラム150円から200円。

6.キングコブラジャスパー(ニューコスモジャスパー)

こちらは石英に細かなカルセドニー結晶が入り込んだケイ酸塩鉱物グループに属する天然石です。

インドで発見された当初、
おぞましい模様をしていたことから、
世界で一番恐ろしいキングコブラの名前が冠となりました。

しかし、次第にキングコブラの恐ろしい名前に似つかわしくない模様のものが多くなり、

現在はキングが取れてコブラジャスパーの名で流通しています。

画像のインド産のコブラジャスパーに対して、
業界人もこれが何故、
「Cobra Jasper」なのか?
とコブラの語源に疑念が持たれています。

その為、ニューコスモジャスパーという、
名称で区別する人も見かけます。
確かに、異次元の世界を思わせる点で、こちらの方がしっくりくるかも知れません。
参考価格はグラム150円から200円。

7.ハイパーシーン

マグネシウムとケイ酸鉄の岩石形成鉱物で「斜方輝石」に属します。

メタリックな光彩はこの金属質の成分のせいでしょう。

この渋さは好みが分かれるかも知れません。
そのせいかルースの流通量は少なめです。
反対にビーズは良く見かけることが出来ます。


参考価格はグラム300円前後。

8.バリサイト(Variscite)

鮮やかな緑が美しいバリサイト。
アルミニウムの豊富な鉱物にリンが入り込み反応することでこの緑に変色した鉱物です。

ある鉱物に化学反応が起こって出来る鉱物を二次鉱物と言います。
バリサイトはその二次鉱物に属し、ラリマーなどと同様に、
かなりレアなストーンです。

時折金属質の内包物も見られ、
緑色のターコイズと勘違いされることもあるとか、、、
すぐ隣でターコイズもバリサイトも産出されることがあり、
成分調査をせずにややこしい場合はバリコイズという名で流通するという冗談のような話もあります。

画像のような濃い緑色のハイクラスでグラム1500円から時には2000円以上することも。
もっと緑の薄いスタンダードクラスでもグラム500円から800円と高価。

9.パーピュライト(Purpurite)

内包される鉄分の微妙な加減で、渋い紫の光彩を見せてくれるマンガンリン酸塩鉱物、それがパーピュライトです。

こちらもほとんど出回る事がないレアなストーンです。

一見黒い石に見え、
目立つ存在でないため、
レアさから考えると流通価格はさほど高くありません。

なので、コレクションとして、気軽に買うのもおすすめです。

色合いは黒から紫、赤紫、濃い赤が一般的ですが、
今回入荷はナミビアさんの黒から紫の色合いを見せてくれるものです。

参考価格はグラム300円程度。

10.ピーチスコレサイト(Peach Scolecite)

スコレサイトは、
放射状に結晶化するゼオライトグループの天然石です。
その為、降り注ぐ光彩のような模様をしています。
通常は白が最も多いのですが、
ゼオライトと同じく、
オレンジ、もしくは桃のような色合いになることがあります。
通常、石英やカルサイトの上で結晶化します。

画像はピーチスコレサイトと呼ばれている、
優しいサーモンピンクの色合いです。

参考価格はグラム350円前後。

11.ピーナツオブシディアン

パラーライトと黒曜石の変種、
それが世にも珍しいピーナツの模様を拝した天然石となりました。

また、鉄成分のヘマタイトの加減で、
シャトヤン効果のある赤くてメリハリあるピーナツ模様を更に引き立てます。

私としてはもう少し濃い茶色なら、
コーヒー豆だったのにな、、、
とコーヒー好きの私は思ってしまいました。

こういったユニークな石は思わず笑顔になってしまいますよね。

現在のところ、メキシコでのみ産出されますが、
流通する前にメキシコ業者が買い占めるため、
なかなか流通することがありません。

しかも流通しても、ピーナツ模様が不鮮明なものが多いです。
画像のような光沢があり、模様が鮮やかなものは非常に珍しく、
グラム600円から800円程度と高価です。

12.ブラックスモーク

こちらのストーンは
黒い煙が舞い上がるような模様から
ブラックスモークと名付けられた天然石です。

画像のお品は表面に艶があり高品質。
このクラスでグラム250円程度。

光沢がなく、表面に傷の多いクラスは100円程度。

13.ブルーシーライトジャスパー

こちらのストーンは
見た感じブルーレースアゲートに似た天然石です。

しかし鉱物上は全く違い、
シーライトとカルサイト、
ブルードロマイトが層をなして、構成されています。

画像のように鮮やかな青のドロマイトが見られるトルコ産は大変人気です。

高品質クラスでグラム400円前後。

14.ヘミモルファイト

伝説の金属、オリハルコンから名付けられたAurichalciteが異極鉱結晶(ヘミモルファイト化)したのが、
ラリマーと見間違うような美しい色彩のヘミモルファイト。
(実際、ヘミモルファイト自体は白、もしくは無色透明です。)

しかし、
実際はAurichalciteが混合しないと、
この爽やかな水色は出ないことになります。

現在では、
この爽やかな色を持った石が、一般的にヘミモルファイトの名で流通しています。
ビーズではよく見ますが、今回は珍しくルースが流通。

画像のような最高品質は、
珍しさもあってグラム700円前後とかなり高価です。

15.マリガノジャスパー

2010年頃に発見され、
徐々にメジャーになるかも知れない雰囲気で人気上昇中の天然石です。

インドネシア、スラウェシ島にある小さな村の名前が由来のマリガノジャスパー。

一つ一つが大変個性的で、選ぶ楽しさがあります。

表面に光沢ある高品質クラスで、
グラム200円程度です。

16.エアリアルマップジャスパー

こちらのストーンは、
マリガノジャスパーから派生した、
より細かい模様を見せてくれるタイプ。

模様があまりに細かく、
まるで航空写真のような面白さから、
Googleマップのようだと言われ、
見る者を楽しませてくれます。

その名もエアリアルマップジャスパー、つまり航空写真と呼ばれるこの天然石。
いつまでも見ていられる魅力でいっぱいです。
参考価格はグラム300円。

17.マリポサイト

発見場所、カリフォルニア州マリポサに因んで名付けられた天然石。

石英とドロマイトが混合した混合鉱物です。
現在ではカナダやヨーロッパでも産出されています。

参考価格はグラム300円から400円。
模様の美しさはもちろん、
表面の艶と傷がクラス分けのカギになります。

18.モロッコフォッシル

名前の通り、
モロッコで産出されたフォッシルコーラル(サンゴの化石)です。

多く流通しているアメリカ産やカナダ産に比べると色合いが濃く、
とっても渋い感じがします。
重厚感たっぷりで悠久の時を感じるモロッコフォシル、参考価格はグラム300円前後。
サンゴの模様が明確なのがオススメ。

19.ユーディアライト

シエナイトやアルカリ性岩に形成される鉱物でギリシャ語の分解可能「エウディアリトス」という言葉に因んで懐けられました。

そこそこレアな鉱物で流通は多くありません。

見た目はルビーイン〇〇と言った感じです。
参考価格はグラム350円前後。

20.ライオライト

ライオライトとは本来、火山岩の一種「流紋岩」を指しますが、
天然石業界ではオレンジやグリーン、ブラウンの色合い鮮やかなマーブル模様の石がライオライトと呼ばれ流通しています。

参考価格はグラム200円前後。

21.リーランドブルーストーン

こちらのストーンは
ミシガン州北西部ロウアー海岸でよく見られる水色の石を熱処理した加工石になります。

今から100年以上前に、
当時の石加工場が火事になり、
水色の石が鮮やかなブルーに変化した事から、宝飾品として人気になっていった石、それがリーランドブルーストーンです。

夜空の星や、油彩画のような美しさは
熱処理が入ったと言えど引き込まれそうなくらいです。

現在では元になった石の産出もめっきり減って、
レアな加工石になってしまいました。

参考価格はグラム400円。

22.ルビーインカヤナイト

赤いルビーが見られるカヤナイトです。

南インド産出で、
流通量は決して多くありません。

モネの絵画のように、
池に咲く赤い花、、、といった印象的な色合いを見せてくれます。

参考価格はグラム200円から、
表面に光沢ある高品質は400円程度。

23.オイスターターコイズ

こちらのストーンは人工石です。

ターコイズの破片を牡蠣の貝殻や
カッパー(銅)をつなぎにして再構成した商品。
日本では人工物というイメージで、
人気も出ない為、国内で流通することが少ないです。
しかし、綺麗なものは綺麗なんだし、
一回試しにいかが?
ヨーロッパの人には大変人気だよ!
そう言われて仕入れてきました。

確かに綺麗なんですよね!

参考価格はグラム1000円。
丁寧に加工しているだけあって、
通常のターコイズより高価です。

その他の入荷ストーン

24.アイオライト・・・高品質カラット400円前後。
25.アクアマリン・・・通常クラスでグラム400円。高品質はカラット300円前後。
26.アマゾナイト・・・今回入荷のマダガスカル産高品質でグラム350円。
27.アメジスト・・・グラム300円。
28.オパール・・・今回入荷の最高品質はカラット1500円。
29.カヤナイト・・・通常クラスでグラム800円。上質でグラム1200円。高品質でカラット500円。
30.クリソコラ・・・高品質でグラム500円前後。
31.クリソプレーズ・・・通常クラスでグラム400円。高品質でグラム600円。
32.クリソマラカイト・・・グラム550円前後。
33.サファイア・・・カラット350円前後。クラスによって大きく差があるのであくまで参考。
34.サンストーンアイオライト・・・高品質でカラット500円。
35.スティクタイト・・・グラム200円。
36.スネークスキンジャスパー・・・高品質でグラム350円。
37.ゼオライトインソーダライト・・・グラム150円。
38.セラフィナイト・・・高品質でグラム400円。通常クラスでグラム200円。
39.ターコイズ(イラン産)・・・カラット250円前後。
40.チューライト・・・グラム400円。
41.ティファニーストーン・・・高品質でグラム600円。通常クラスでグラム300円。
42.ドゥルジーアゲート・・・クラスによって差があり。ドゥルジーが貫通している、していないでも変わります。グラム200円から400円。
43.バンブルビージャスパー・・・グラム300円から500円。
44.ブラックスター・・・高品質でカラット250円。
45.ブルーレースアゲート・・・高品質でグラム500円。通常クラスでグラム200円。
46.ブルームーンストーン・・・ブルーシラーの出方でかなりの差があり。天然石マスターになろう1で詳しく解説。
47.ブロンザイト・・・高品質でグラム250円。
48.メルリナイト・・・グラム250円。
49.モスアゲート・・・高品質でグラム200円。通常クラスでグラム100円。
50.ラブラドライト・・・シラーの出方でかなりの差があり。天然石マスターになろう1で詳しく解説。
51.ラピスラズリ・・・ラピスブルーの発色でかなりの差があり。天然石マスターになろう1で詳しく解説。
52.ルチルクォーツ・・・
53.ルビー・・・色合い、スターの有無、色々クラスがあるが参考価格はカラット500円。
54.ルビーインゾイサイト・・・高品質のクラスでグラム400円。
55.ルビーインフックサイト・・・色合いと模様によって差がある。グラム200円から400円。
56.レパードスキンジャスパー・・・グラム350円。
57.ロードクロサイト・・・グラム500円。高品質になると1000円以上も。

この価格はあくまで参考です。
傷や色合い、模様で同じ石でも微妙に単価が変わります。
石の値段は全く分からない場合があり、
値段の書いていない寿司のような感じです。
なのでちょっとした皆様のお役になれば幸いです。

さて、今回は以上になります。
もし、このブログが為になった、
面白かったという方がいらしたら、
「評価」「コメント」など足跡を残してくださいね。
それではまた次回!