エルトンジョン

ガリバーの追想 日本語版と解説 エルトンジョン Gulliver

目次

  • Gulliverって、どんな歌?
  • Gulliver オリジナル歌詞
  • ガリバーの追想 日本語意訳
  • ガリバーの追想 解説

Gulliverってどんな歌?

クリちゃん

この歌は、
エルトンとバーニーが作品で表現したかったことが集約されてんだよ!

ローズちゃん

えっ?
どんなことが集約されてるの?

クリちゃん

うん!
エルトンとバーニーの作品は
とても重いメッセージが込められていて、
エルトンは歌う哲学者と言われるくらい、
内容が重厚だったんだ!

ローズちゃん

ウソッ!
そんなイメージ全然ないけど、、、

クリちゃん

だよね、、、
だけど、それが分かるのが、
このデビューアルバムの最後の曲、
ガリバーなんだ!

ローズちゃん

あの、絵本とかで見るガリバー旅行記のガリバーだよね!

クリちゃん

その通り!
あのガリバー旅行記、
実は出版禁止にならないよう、
絵本に出来るくらい表現を柔らかくしてるんだよ!

ローズちゃん

まぁ、そうなの?

クリちゃん

うん!
だから、エルトンとバーニーも
長く愛されながらも、
メッセージ性の強い作品に憧れていて、
おsれがこの題名になったんだよね。

ローズちゃん

すごく深いわね!
じゃぁ、教えてくれる?

ガリバー旅行記という社会風刺作品に準えられた作品
この歌の収録アルバムタイトルは「エンプティースカイ」だが
『ガリバー』でも良かったのではないかという感じもするくらい濃密な作品

最後の方にアルバムの全ての曲が散りばめられている
社会、宗教、学校、色んな組織や
弾圧、矛盾に対し
屈しないというメッセージソング

Gulliver オリジナル歌詞

Gulliver’s gone to the final command of his master
His watery eyes had washed all the hills with his laughter
And the seasons can change all the light from the grey to the dim
But the light in his eyes will see no more so bright
As the sheep that he locked in the pen
There’s four feet of ground in front of the barn
That’s sun baked and rain soaked and part of the farm
But now it lies empty so cold and so bare
Gulliver’s gone but his memory lies there
By passing the doors of his life was a stage I remember
And in later years he would cease to bare teeth to a stranger
For sentiment touched him as Cyclamen holds him
And later men came from the town
Who said clear the child this won’t take a while
And Gulliver’s gone with the dawn  

Gulliver (日本語意訳)

ガリバーは行ってしまった
最後の使命を果たしに、、、

彼の潤んだ瞳が全ての塚を洗い流す
笑顔と共に

そして時は
光を変えていく
灰色からおぼろげへと
もうこれ以上
彼が光を取り戻すことはないだろう

彼がペンで描き、閉じ込めた羊のように
納屋の前の4フィートの土地
それは太陽に焼かれ
雨ざらしの畑の一部だった

しかし、今や虚しく
荒れて痩せた土地

ガリバーは去ってしまったが
彼の想いは残っている
彼の生き方を思い返すことは
私の記憶にも重なる

後になって
見知らぬ者にムキになることもなくなるだろう

優しさが彼を包んだ
ちょうどシクラメンが彼を抱きしめたように

そして、遅れて男たちが町に乗り込んできた
小童を一掃するには対して時間はかからないと言いながら、、、

そう、ガリバーが夜明けと共に去った後で

納屋の前の4フィートの土地
それは太陽に焼かれ
雨ざらしの畑の一部だった
しかし、今や虚しく
荒れて痩せた土地
ガリバーは去ってしまったが
彼の想いは残っている

Gulliver 解説

ガリバー旅行記は近代文学における
社会風刺を政治的に弾圧されないように巧妙に書かれた名著
「星の王子様」などにも通じる作品で
一見ファンタジーに見えるが
実は奥深い作品

その「ガリバー」をタイトルとした本作は
イギリスを痛烈に批判するバーニーならではの反骨心が窺える作品だ
この後、まるでガリバー本作のように
エルトンとバーニーは哲学的で
社会風刺の作品を積み重ねていく

この作品を含め、
初期の作品は哲学的、重々しいクラシック調の作品が多い
しかし、エルトン ジョンはあっという間にスターダムを駆け上がり、
どちらかと言うとポップなイメージで塗りつぶされてしまった

エルトンジョンと言えば、
軽快で美しいメロディーライン
そちらばかりが先行し、
実は内容の濃い詩は無視されてしまっていったように思う

このファーストアルバムの最後の「ガリバー」の詩のように
エルトンとバーニーの死後、
遅れてやってくる男たちのように 
本当のメッセージを追いかける旅が始まるのかもしれない

エルトンジョンが苦しんだ数々のマイノリティ、
その頃は変人扱いで、理解されなかったが、
後に社会が追いつくように同性婚などが認められた

エルトン自身が我々小人に比べると
考えられないくらいの巨人だったのだ
だから、僕らは彼を捕らえて縛り付けようとした。
実際のガリバーのように、、、

しかし、考えてみると、
僕たちは身体だけでなく、
心も小さき小人のような存在だったのだ。
ガリバーのようなエルトンがいなくなった後、
ようやく理解し始めるのではなく、
生きている間に
エルトンの歌声から
エルトンとバーニーのメッセージを受け取るべきだと、
改めて思うのだ。
このデビューアルバムの中核と言える「ガリバー」から、、、

ローズちゃん

これはエルトンとバーニーの意気込みそのものね!

クリちゃん

さすがローズちゃん!
よく分かったね!

ローズちゃん

沢山の作品を解説してもらったけど、
全部のメッセージが詰め込まれてるわね!

クリちゃん

うん!
YOUR SONGも代表曲だけど、
全ての作品の想いが込められてるね!
単なる楽曲ではなく、
「ガリバー旅行記」みたいに社会の歪みに対するメッセージなんだね。

ローズちゃん

作品作りの理念って大事だと改めて思ったわ!

クリちゃん

本当だね!