自分育て

「白露(はくろ)」初候「草露白 (くさのつゆしろし)」#65

2023年9月8日6時27分 、
秋3番目の節気「白露(はくろ)」の
初候 草露白 (くさつゆしろし)」になりました。

24個の節気の中の18番目「白露(はくろ)」
72個の候の中の52番目 草露白 (くさのつゆしろし)」

※こちらの何番目という順序は古来の正月「冬至」を起点に考えております。
ご了承くださいませ。

「白露(はくろ)」

処暑から白露への移り変わりは、
まさに季節の節目を感じさせる瞬間。

処暑で和らぎゆく残暑を感じた私たち、
そして、白露の時期になると、
グッと朝晩が涼しくなってきます。

そうして、冷えた空気中の水分が、
草花の先に美しく露として現れ始めます。
低くなった朝日に照らされた透明な露、
何とも美しい光景です。

草露白 (くさのつゆしろし)

白露の初候「草露白 (くさのつゆしろし)」の光景は、
多くの文学作品や詩、歌にも詠まれています。

その代表的なのが、
草原の草の一本一本に見られる草露になります。

早朝の露の滴が、
太陽の光でキラキラと輝く姿。
しかし、まだ日が昇ると急激な気温上昇を伴い、
それらの露は瞬く間に消えてしまいます。

その美しさや儚さは多くの人々を魅了し、
まるで私たちの人生のようだと感じ、
文学や詩という形にしてきました。

このような繊細な自然の変化を感じ取ることは、
私たちの日々の生活に新たな喜びや感動を見い出す事ができるでしょう。

秋の七草

草といえば、
「春の七草」と並んで「秋の七草」もあります。
これは、秋になると特に見かける七つの草花を指し、

  1. 「萩(はぎ)」
  2. 「尾花(おばな)」
  3. 「葛(くず)」
  4. 「撫子(なでしこ)」
  5. 「藤袴(ふじばかま)」
  6. 「女郎花(おみなえし)」
  7. 「桔梗(ききょう)」をいいます。

秋の七草は、
食べる事に特化した春の七草と違って、
日本の小さな秋を見つけるという、
観察に重きを置いている感じがします。

それは日本の自然と風土に根付いたものであり、
それぞれ異なる形や色、花言葉を持っていて、
多面的な秋の風情を表現します。

萩(はぎ)

花言葉:

  • 忍耐
  • 謙虚
  • 内なる美

メッセージ:

萩は繊細ながらもしっかりとした根を持つ植物です。
その姿から「外見だけでなく内面の美も大切だ」と教えてくれます。
また、生育の困難な状況でも美しさを保つ姿から、
忍耐と謙虚の重要性を体現しているように見えます。


女郎花(おみなえし)

花言葉:

  • 真心
  • 信頼
  • 敬意

メッセージ:

女郎花は和名で「お美名敷」とも呼ばれ、
名前の通り美しさを敷き詰めるように咲きます。
その美しさは「真心で接することの力」を象徴であり、
天然の美しき絨毯は私たちを大いなる愛で包み込んでくれるように見えます。
信頼や敬意は結果的に、
人々を引き寄せる要素であることを教えてくれているようです。


桔梗(ききょう)

花言葉:

  • 永遠
  • 真実
  • 素直な愛

メッセージ:

桔梗はシンプルで小さいながらも美しい花で、
その姿から「永遠と真実」を伝えてくれています。

物事に対して慎ましやかで、素直な気持ちでいることで、
愛や友情、信頼が深まることを体現しているようです。
伝えたいことがあっても、
大きな声で耳元で言われるとうるさいだけ、
何回でも、小さな声で、大袈裟な表現でなく、
地道に行動で伝える事の大事さを教えてくれます。

尾花(おばな)

花言葉:

  • 普遍的な愛
  • 気品
  • 密やかな思い

メッセージ:

尾花が語りかけるのは
「小さなものにも美と価値がある」ということです。

桔梗と被る面がありますが、
「尾花」は、分からないように敢えて隠すという思いが込められています。
「雄弁は銀、沈黙は金」
日本人の美徳感ですね。


葛(くず)

花言葉:

  • 親しみ
  • 伸びやかさ

メッセージ:

葛は他のものに巻きつく性質がありますが、
それが形成する「絆」や「繋がり」の大切さを伝えてくれます。

また、人それぞれの独自の進むべき道を見つけ、
いざとなったら力をあわせる、結束力。
力強く伸びて、生き続ける重要性を体現しています。
弱くては愛する人を守れないと語りかけてくれています。


撫子(なでしこ)

花言葉:

  • 純愛
  • 自然の美
  • まっすぐな心

メッセージ:

撫子は日本の風土と深く結びついており、
「自分を偽らず、自然体でいる美しさ」を教えてくれます。
大和撫子という言葉は、
まさにそれを表現しており、
外見の美しさではなく、
自分本来の良さを磨き、身も心も美しくあれという
メッセージが込められています。


藤袴(ふじばかま)

花言葉:

  • 優雅な老い
  • 幸せな日々
  • 安らぎ

メッセージ:

藤袴は多年草であり、
長い時間をかけて成長していきます。
その優雅な姿は、「人生の後半も美しく過ごせる」という希望と、
そのために必要な「穏やかな心」を養うことを体現しています。

春の七草が冬の間の辛い身体を滋養する草であるのに対し、
このように秋の七草は精神面に訴えかけるメッセージが込められています。

また、最後の藤袴は、
人生の終盤にかけてのメッセージも込められています。

七十二候を72歳と考えるとするならば、
52番目の候である「草露白 (くさのつゆしろし)」は52歳ごろに当たります。
人生52歳ぐらいになると、
草露を見て、儚さを考え、
自分の人生を振り返る。確かに言い得てます。

秋の七草を通して感じる季節の美しさや儚さは、
日本人が自然界と一体となって生きる哲学に繋がっているように感じます。

さぁ、
涼しくなって行楽シーズンに入ります。
秋の七草をはじめ、
様々な草花を見て、語りかけてくれるメッセージを感じ取りたいと思います。

次回は2023年9月13日、
秋3番目の節気「白露」の
次候 「鶺鴒鳴 (せきれいなく)」です。