老後入門という言葉を聞くと、
老後に備えて何を準備すべきか、という話を想像されるかもしれません。

ですが、実際にこの年齢になって感じるのは、
老後というのは「何かを足していく時期」ではなく、
「いかに身軽になっていくか」を考える時期だということです。

その中でも、まず最初に大切だと思うのが、
借金との向き合い方です。


■ 55歳までに「大きな支払いを終えておく」という考え

理想を言えば、五十代の半ばまでに、
家のローンなど大きな支払いは一度区切りをつけておくこと。

もし三十代で家を購入するのであれば、
二十五年ローンがひとつの目安になります。

六十代、七十代まで返済が続くような借り方は、
できれば避けた方がいいと感じています。


■ 年齢とともに変わる「働き方」と「お金の重み」

若い頃は、多少無理をしてでも働くことができます。

ですが、五十代に入る頃から、
同じような働き方が少しずつ難しくなってきます。

体力的な問題だけではなく、
「無理をしてまで稼ぐ」という感覚そのものが、
どこかしっくりこなくなるのです。

そんな中で、もし支払いが多く残っていれば、
本当は望まない働き方を続けざるを得なくなります。

■ 本来、老後にあるはずの時間

少し立ち止まって考えてみると、
本来の老後の時間とは、もっと静かなものではないでしょうか。

散歩の途中で、ふと足を止める。
道端の花に気づく。

桜の季節には桜を見上げ、
梅の香りに季節を感じる。

そんな時間の中にも、
十分な豊かさがあると、今は思えるようになりました。


■ 本来、老後にあるはずの時間

もし借金や支払いの負担が重く残っていれば、
そうした時間を持つことが難しくなります。

本当は見えるはずの景色を、
見ないまま通り過ぎてしまう。

それは、少しもったいないことのように感じます。

■ 子育てや住まいも「流れ」で考える

子育てや住まいについても同じです。

無理をして早く終わらせる必要はありませんが、
できるだけ後の負担が軽くなるような流れを選ぶこと。

結果として、
六十歳前後にはひと区切りついている状態が、
ひとつの理想だと感じています。

■ 社会の流れに流されすぎない

今の社会は、
長く負担を背負う方向へと自然に流れていきます。

ですが、その流れにそのまま乗る必要はなく、
自分なりに選び直すこともできます。

■ 老後入門・最初のひとつ

老後入門の第一回として、
ひとつだけ挙げるとすれば——

五十五歳以降に、新たな大きな借金を持たないこと。

そのために、今どんな選択ができるのかを考えること。

それだけでも、
これからの時間の軽さは、大きく変わってくると思います。

さいごに

この動画は、
最後まで観る必要はありません。

途中で止めてもいいし、
気づけば何時間も流れていても構いません。

もし、
ものづくりや勉強の時間が
少しだけ穏やかになったなら、
それで十分です。