エルトンジョン

ホリディ・インのやすらぎ 日本語訳と解説 エルトンジョン 若き日の不安 Holiday Inn

目次

  • Holiday Innって、どんな歌?
  • Holiday Inn オリジナル歌詞
  • ホリディ・インのやすらぎ 日本語意訳
  • ホリディ・インのやすらぎ 解説

Holiday Innってどんな歌?

クリちゃん

この歌は、
エルトンジョンがまだ売れる前で、
どさ回りのようなツアーの中、
焦る日々の心模様を歌った作品だよ!

ローズちゃん

誰でもそんな時期があるのね!
じゃぁ、どんなか教えて!

ひと昔前に一世を風靡ミュージシャンとしてまだ売れていない
どさ回り時代のエルトンの不安を歌った歌

Holday Inn オリジナル歌詞

Boston at last and the plane’s touching down
Our hostess is handing the hot towels around
From a terminal gate to a black limousine
It’s a ten minute ride to the Holiday Inn 

Boredom’s a pastime that one soon acquired
Where you get to the stage where you’re not even tired
Kicking your heels till the time comes around
To pick up your bags and head out of town 

Slow down Joe, I’m a rock and roll man
I’ve twiddled my thumbs in a dozen odd bands
And you ain’t seen nothing till you’ve been
In a motel baby like the Holiday Inn 

Slow down Joe, I’m a rock and roll man
I’ve twiddled my thumbs in a dozen odd bands
And you ain’t seen nothing till you’ve been
In a motel baby like the Holiday Inn 

Oh I don’t even know if it’s Cleveland or Maine
With the buildings as big and rooms just the same
And the TV don’t work and the french fries are cold
And the room service closed about an hour ago 

Slow down Joe, I’m a rock and roll man
I’ve twiddled my thumbs in a dozen odd bands
And you ain’t seen nothing till you’ve been
In a motel baby like the Holiday Inn  

ホリディイン (日本語意訳)

ボストンに最終便が到着
CAがホットタオルを配っています
ターミナルゲートからは黒のリムジン
ホリデーインまで10分です

ゆっくりする時間なんてあっという間
次のステージへ疲れなんか言ってられない
時間が来るまで貧乏ゆすり
終わったら荷物をまとめて町を出る

落ち着けジョー
俺はロックンローラーだぜ
1ダースを超えるバンドの中で
親指をクルクル
今まで見せたことない自分を
このドサ周りで見せてやれよ
まるで映画「ホリデーイン」みたいにさ

俺は何処にいるのかもわからない
ここがクリーブランドなのかメインなのか
建物はバカでかくて、部屋は版を押したようにおんなじ
テレビは映らないし、
冷たくなってるフライドポテト
ルームサービスも一時間も前に終了

落ち着けジョー
俺はロックンローラーだぜ
1ダースを越えるバンドの中で
親指をクルクル
今まで見せたことない自分をこのモーテルで見せてやれよ
まるでホリデーインみたいさ

落ち着けジョー
俺はロックンローラーだぜ
1ダースを越えるバンドの中で
親指をクルクル
今まで見せたことない自分をこのモーテルで見せてやれよ
まるでホリデーインみたいさ

Holiday Inn 解説

ロンドンのデンマークストリートで
15歳からバックバンドのバイトをしていたエルトン
代わり映えしない音楽生活に嫌気がさしていたエルトンは
何とかレコードデビューを果たすも、
大きくは変わらない

そこでアメリカへ活路を求め海を渡る
その途中での意気込みが「Madman Across The Water」で歌われている
その後のドサ周りの心情が
この「Holiday Inn」

売れる前のエルトンの葛藤が込められおり
映画「ホリディイン」みたいに
瞬間的なハッピーでも味わいたい
そんな気持ちが窺える

というのもこの歌、
1942年の映画「Holiday Inn」のタイトルがモチーフ
バーニーはよく映画をモチーフにするが
これも映画と結びついている

映画の「ホリデーイン」は休日にのみオープンする
ライブハウス「Holiday Inn」の発案から成功までの物語
仲間割れなど色々と紆余曲折しながら成功しハッピーエンドとなる訳だが、
それまでの苦悩や心情が
この頃のエルトンとバーニーの実情と「Holiday Inn」が重なり合い
バーニーが世界観を詩にして閉じ込めた。

エルトンもライブでこの頃のドタバタと過ごす様は
まるで映画「Holiday Inn」みたいだったねと笑って話している。

余談になるが
この次のアルバムに収録される「ROCKET MAN」は
この詩に出てくる「I’m Rock and Roll Man」では無いか?
とも思える。
売れる前の不安なRock and Roll Manがこの後、世界的スターダムにのし上がる。
すると、それまでとは全く違う世界に放り出されたような孤独を味わう。

それの孤独を歌ったのが「ROCKET MAN」であるが、
もし、そのタイトルが『Rock and Roll Man』であったら、
単なるロックスターの孤独を歌う事になる。

しかし、「ROCKET MAN」にする事で
想像が膨らみ、誰にも共通する孤独の歌になった。
この辺りのセンスがバーニーなんだよなぁ、、、

そう考えると、この「Holiday Inn」は「ROCKET MAN」前夜とも言える。
とは言え、勝手な想像ですが、、、

ローズちゃん

なるほど!
売れる前の不安が本当に伝わってくるわね!

クリちゃん

うん!
僕たちも時々イベント販売する時、
全然お客さんが来なくて、
大丈夫かな?って時あるじゃない?

ローズちゃん

うんうん!

クリちゃん

もちろんスケールは違うけど、
あの情けなさと、
いやいや大丈夫っていう葛藤がシンクロするよね!

ローズちゃん

なるほどね!