はじめに
こんにちは、万博太郎です。
今回訪れたのは、EXPO2025大阪・関西万博の【スペイン館】。
黒潮をテーマにした外観、文学と歴史、そして食──あらゆる角度から「スペインらしさ」がぎゅっと詰まった、知的好奇心をくすぐるパビリオンでした。
黒潮が繋ぐ、スペインと日本の物語

まず目を引いたのは、その外観。
黒潮をモチーフにした流線形の構造で、デザインは非常に印象的……
ただ、階段の段差が絶妙に合わず、アラ還の私にはちょっと登りにくい(笑)
それでも、登った先には立派なステージが。スペイン音楽の公演なども行われるようで、フォトスポットとしても映える造りになっています。

そして中に入ると、すぐに目に飛び込んできたのが「スペインと日本の友情の始まり」を伝える展示。
約400年前、スペインのガレオン船が日本沖で遭難。

それを助けたのが日本人で、そこから始まった国交の歴史。

徳川家の書簡(もちろんレプリカ)も展示されていて、地理的には遠くても“心は近かった”ことが伝わってきます。
「イギリスVSスペイン」の法廷バトル!?
続いて目に入るのは、まさかのイギリスとの因縁話。
イギリスが沈めたスペイン船と財宝の争い。
それが裁判にまで発展し、スペインが勝訴したという歴史を紹介。

しかもこの展示、なんと文章と漫画形式で克明に説明されているんです。
読みやすさ満点……でも、
「これ、イギリスの方が見たらどう思うんだろう?」
まさかここで取っ組み合いの喧嘩勃発!?
と、ちょっとドキドキする内容でもあります。
スペインの「言いたいことは言う」姿勢が垣間見える、“反骨精神”に満ちた展示でした。
ドン・キホーテが伝える未来の寓話
そして印象的だったのが、小さなスペースに置かれたドン・キホーテの模型。
風車を巨人と勘違いして突撃する、あの有名なシーンを再現しています。

この展示が単なる文学紹介に終わらなかったのが、スペイン館の深いところ。
説明にはこうありました。
「この滑稽で、無謀で、勇敢な姿は──今、私たちが“環境問題”や“エネルギー問題”に立ち向かう姿そのものではないか?」
一見バカげているような戦いでも、信じて突き進むことの尊さ。
ドン・キホーテの物語を通じて、未来への勇気を問いかけていたように思います。
未来の技術、失われゆく文化、そしてスペインの食
他にも見どころ満載でした。
- 海藻による次世代プラントの実験展示(脱炭素・食糧問題の切り口)

- 手紙やポストカード文化の再発見パネル
→ SNS時代に失われた“人の想いを手に取る”体験がテーマ

展示の最後にはスペイン料理が楽しめるカフェ&フードスペース。
定番のタパスから、ワインまで楽しめる構成になっています。

星評価(万博太郎的まとめ)
評価項目 | 星の数(5点満点) |
---|---|
展示の深さ | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
子ども向き | ⭐⭐☆☆☆ |
写真映え | ⭐⭐⭐⭐☆ |
フードの魅力 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
もう一度行きたい | ⭐⭐⭐⭐☆ |
さいごに
“知的でエンタメ”な展示が多かったスペイン館。
どこかユーモラスで、ちょっと皮肉っぽくて、それでいて胸を打つ深いテーマを秘めていました。
環境問題、歴史、文化、そして人間の在り方──
ドン・キホーテが風車に突撃したあの一歩が、
私たちの“未来への一歩”と重なるかもしれません。
ぜひ、あなた自身の目で、その意味を感じてみてください。
スペイン館、思った以上に、心に残るパビリオンでした!